住宅用太陽光発電の売電価格最新動向と売電メリット

太陽光発電の大きな魅力の一つが「売電収入」です。余った電力を電力会社に売ることで、光熱費を下げるだけでなく、導入費用の回収にもつながるため、多くの家庭で導入メリットが注目されています。

本記事では、売電価格の仕組み、2025年の最新価格動向、そして売電メリットの試算シミュレーションまでをわかりやすく解説します。

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売電価格の仕組みと価格設定

固定価格買取制度（FIT）の概要

住宅用太陽光発電の売電価格は、FIT（Feed-in Tariff）＝固定価格買取制度に基づいて決定されます。

■FIT制度のポイント

• 再生可能エネルギーによる電力を一定期間・固定価格で電力会社が買い取る制度
  
• 一般家庭用（10kW未満）は10年間の固定価格で買取保証
  
• 導入年度の価格が10年間固定されるため、長期的な収入計画が立てやすい
  

この制度は2012年にスタートし、毎年買取価格は見直されており、導入時期によって売電価格が異なる点が特徴です。

売電単価の決定要素

売電価格は主に以下の要素で決まります。

要素	内容
導入年度	毎年、国が買取価格を見直し決定
設備容量	10kW未満（住宅用）と10kW以上（産業用）で制度が異なる
設備種別	太陽光・風力・水力など、再エネの種類によって設定が異なる
契約方式	余剰電力買取（自家消費＋売電）／全量買取（旧制度）

住宅用では基本的に「余剰電力買取方式」が適用され、自宅で使い切れなかった分だけを売電する形になります。

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最新の売電価格動向（2025年データ）

2025年度における住宅用太陽光発電（10kW未満）の新たな売電価格（FIT価格）は以下の通りです（経済産業省発表値）。

導入年度	売電価格（10年間固定）	前年比
2023年度	16円/kWh（税込）	−1円
2024年度	15円/kWh（税込）	−1円
2025年度	14円/kWh（税込）	−1円

年々下がっているものの、固定価格で10年間買取が保証されることに変わりはなく、収入面での安定性は依然として大きな魅力です。

また、近年では「**FIP制度（市場連動型）」**への移行も始まっており、売電価格が変動するモデルも今後主流になる可能性がありますが、住宅用は当面FIT制度が中心です。

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売電収入シミュレーション

それでは、実際にどれほどの売電収入が見込めるか、シミュレーションを行ってみましょう。

前提条件

• 設置容量：4kW（一般的な住宅向け）
  
• 年間発電量：約4,500kWh（地域・屋根条件により変動）
  
• 自家消費：50％
  
• 売電対象：2,250kWh
  
• 売電単価：14円/kWh（2025年度）
  

年間売電収入の試算

2,250kWh × 14円 ＝ 31,500円／年

10年間では…

31,500円 × 10年 ＝ 315,000円

自家消費による光熱費削減（試算）

• 自家消費分：2,250kWh
  
• 電気代単価（目安）：28円/kWh
  → 63,000円／年の削減効果
  

合計すると、年間のメリットは約94,500円、10年間で約95万円超の経済効果が見込めます。

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まとめ

太陽光発電による売電は、2025年現在も安定した副収入源の一つとして十分に機能します。
特に、FIT制度による10年間の固定価格買取は、家計にとっての安心材料となります。ただし、売電価格は年々下がっているため、今後は「自家消費＋部分的売電」のハイブリッド運用が主流となるでしょう。
太陽光発電導入の際は、売電価格だけでなく、日中の電力使用量や蓄電池導入も含めたシミュレーションで総合的に判断することが重要です。